プラーナと進化

 伝統的ヨーガでは、全創造物の共通した基本構造を、プラーナ/エネルギーと呼んでいます。“プラーナ”は、この世の根本エネルギーです。ヨーガの調気法(プラーナーヤーマ)は、プラーナ(生気)を自在に操る為の基礎的な力を与えます。

 プラーナは、心と体の架け橋として働く生命原理です。心身内部の生命力は、粗雑なプラーナから最高に純粋なプラーナまで、次元を異にして働いています。私たち人間の心身内の根本エネルギーは、心身相関の力として現れ出ています。「心」のプラーナ/エネルギーは、体内の全プラーナの流れを変化させて、粗雑な肉体に影響を及ぼします。

 プラーナーヤーマでプラーナを自在に操作することは、より微細な意思鞘や理智鞘の心理操作を容易にします。意思鞘の働きが乱れると心身内プラーナの働きも乱れ、呼吸作用が不均衡になり、生理的機能が乱されて、喘息や高血圧、片頭痛、過敏性大腸炎などの病的状態が生じます。心身の健康や精神的な成長には、物質次元の不自由なプラーナから意識次元の自由やプラーナへと意識を拡大させる必要あります。

 生命の進化は、プラーナ(生気)の力の発揮の歴史です。例えば、私たちの直接の先祖であるホモ・サピエンスは440万年前、類人猿と共に地上に降りた。チンパンジーは森に戻って今に至り、進化が分かれました。当時、地球寒冷化で海水が氷になり、海水面が低下し乾燥した気候により赤道付近の森は縮小し、森林に住む類人猿は地上に降りなければなりませんでした。。地上では大型哺乳類に捕食される環境ストレスがあり、危険な地上で素早く移動できる手段が必要でした。そこで、私たちの祖先は、プラーナの力で進化を遂げ、二足歩行することで、手足を同時に使って移動するナックル歩行よりも早く遠くに移動することを可能にしました。 

 私たちの先祖であるホモ・エレガスター(170万年前)は、外鼻がありました。乾燥したサバンナでも肺から送られる湿った空気を鼻の中で冷やして凝縮させて、水分が体外に出てしまうのを防げるように進化したからです。鼻呼吸ができると、嗅覚神経を興奮させて、脳神経を刺激させて、脳作用が活性化されます。これもプラーナの力のなせる技です。

 生物35億年の進化は、ストレス化で行われてきました。ヨーガ行者がストレス過多のヒマラヤ山中に住むのも、ストレス化で進化できるという自由な考えを知っていたからです。アーサナもストレス、呼吸法もストレス。こうしたストレスを脳に加えることで、多くを悟り進化させます。

panna harmony

本来の自分に還るスピリチュアルヒーリングサロン

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